「全く麻菜は……素直じゃないんだから」
「大きなお世話よ」
「そういうツンケンしてるところも可愛いよ」
口角を上げ、顔を近づけてくるジョン。
キッと彼を睨んでから、わたしは彼の足をこれでもかというくらい強く踏んだ。
「何するのよ!そういうことするなら、二度と口きかないって言ったでしょ?」
「いてて……だからって、足踏むことないだろう……いってー」
痛そうに顔をしかめながら、踏まれた方の足を上げプラプラと動かしているジョン。
ヒールのある靴で踏んだから、かなり痛いみたい。
「僕がこんなに好きだって言ってるのに、麻菜はいつも冷たいんだから」
「バッカじゃないの!?わたしは、もう恋愛はしないの。何度も言ってるじゃない」
「そんな寂しいこと言うなよ。僕と恋愛しよう?」
「絶対お断り!!」



