騙されてあげる~鬼上司に秘密の恋心~




いざ離れるとなると、涙が止まらない。



「ごめん、秀ちゃん。泣かないつもりだったのに」

「電話もメールも毎日するから」

「……うん、わたしもする」


ギュウッと力強く抱きしめられた。


秀ちゃん、寂しくなったらいつでも連絡してもいいかな。



「寂しくなったら、いつでも電話しておいで。その代わり俺もするけど」


秀ちゃんはわたしの心が読めるみたい。

いつも絶妙のタイミングで、安心できる言葉をくれる。



「それから俺がいない間、気をつけてよ。特に流川には」