「どんな仲よ。それと勤務中は麻菜って呼ぶなってあれほど言ったじゃない!」

「麻菜ちゃん、もう仕事終わったんだけど?」



減らず口を叩くジョンを睨みつけ、足を思い切り踏んだ。


すると、顔をしかめながら踏まれた足を上げて、ケンケンを繰り返すジョン。




「いってー!何すんだよー!」

「何するって自業自得でしょう?あれは、勤務中ってことは職場ではって意味も含まれてるに決まってるじゃないの」

「そんな決まりはないもーん」



拗ねた顔でジョンは言った。


そんな顔しても全然、可愛くないんだから……




「はいはい。アンタには、はっきり言わないと分からないんだったわね。おバカさんだから」

「おバカさんって……いくら僕でもそれはヘコむよぉ、麻菜ちゃ~ん」

「麻菜ちゃん言うな!」



思わず大声を出してしまって、まだ残っている従業員数名がこちらに注目してしまった。

しまったと思って、慌てて口元を手で覆う。