「ねぇ、秀ちゃん。覚えてる?昔もこうやってイルミネーション二人で見たよね」

「覚えてるに決まってるだろ。付き合う前も後もよくこうして見に行ったな」


そして、秀ちゃんはギュッと手を握ってきた。

温かい、心まで温まる感じだ。



「その時、秀ちゃん言ってたよね。将来は必ずプロ野球選手になるんだって」

「あー、そうだったな」

「だからね、秀ちゃん……」


もう一度、彼に夢を追いかけてほしい。

プロ野球という夢を。





「東北で頑張ってきてよ」


やっと言えた。