12月24日、クリスマスイブ。


クリスマス一色に着飾ったウチのデパートも。

恋人にとって特別な今日、カップルで訪れる人がたくさんいた。



そんな日に、わたしも秀ちゃんも仕事が入っている。

明日も入っているし、せっかくのクリスマスものんびりなんて出来ない。





「麻菜、終わった後、食事してから帰らない?」


休憩時間に秀ちゃんからディナーのお誘いがあった。


それをわたしは笑顔で行くと返事をして、その時を待った。


あの時、溝口先輩と約束したから。

秀ちゃんを必ず説得するって。