騙されてあげる~鬼上司に秘密の恋心~




「もし、この話を引き受けたら、あいつ東北に行くことになるけど。いいのか?」


そっか。

秀ちゃんに声をかけたチームは東北のチームなんだ。


これを引き受ければ、離れ離れになる。



「……大丈夫です。これ以上、彼の夢の邪魔をしたくないんです」


きっと秀ちゃんはあの約束を気にしているはずだ。

わたしとずっと一緒にいるというあの約束を。



だから、今度こそは。

今度こそは彼の夢を全力で応援してあげたい。


プロ野球選手にはなれなかったけれど。

こうしてプロのコーチになれるチャンスが来たのだから。