「あっ、あのことかな。たぶんそれは、麻菜がアメリカに帰りたいって言ってもそれを俺が……って」
「秀ちゃん?」
途中で話を止めてしまった秀ちゃん。
声をかけてみても、なかなか続きを言ってはくれなかった。
「俺何恥ずかしいこと言ってんだろう。このことは本当気にしないで」
「え?」
「マジで田畑とはそういう仲じゃないから」
よく分からないけど、スタッフルームでのことは気にしなくていいらしい。
そう言われても気になってしまうのが、本当のところだ。
「あとは、昨日の産婦人科に一緒に行ったとこも見てたんだよな?」
「え、あ、うん」



