騙されてあげる~鬼上司に秘密の恋心~




「少し安心した?」

「……まだ」


こう返事すると、秀ちゃんは少し困った表情になった。



「じゃあ、何でも聞いて。麻菜の不安は全て取り除いてあげるから」


それはいつもみたいに、優しい声だった。




「えっと、スタッフルームで幸さんと話していたことは?」

「スタッフルームで?いつ頃の話?」

「うーん、そのドタキャンの少し後かな。なんか計画がどうのって話をしてた」


計画は順調だとか。

わたしが騙されているとか、どうとか……