それから15分後に慌てた様子の秀平が顔を出した。 「先輩、遅いです」 「これでも走ってきたんだよ。それより麻菜……なんでお酒弱いのにそんなに飲んだんだよ」 「先輩のせいですよ。麻菜をあんなに泣かすから」 「え?麻菜が泣いてた?」 「そうですよ。先輩、相変わらず言葉足らずなんですね。早く連れて帰って、麻菜の不安を取り除いてあげてください」 それから秀平は親友を大事そうに抱えて、春菜にお礼を言った後帰って行った。