そっと寝室のドアを開けると……
秀ちゃんと幸さんが熱いキスを交わしていた。
幸さんが秀ちゃんの首に手を回していて、秀ちゃんは彼女の腰をしっかりと支えている。
秀ちゃんの姿は後ろ姿だったけれど。
わたしに気付かないくらい、二人は夢中になってキスを繰り返していた。
「………っ」
ダメだ、もう、たえられない。
グッと涙をこらえて、わたしは音を立てずに家を出た。
「……春菜。助けて」
それからわたしは、唯一親友と呼べる彼女に助けを求めた。
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