「ねぇ、秀ちゃん」 「なに?」 「またおばさんたちのとこに行ってもいいかな?」 「いいに決まってるよ」 「二人でまた来れる?」 秀ちゃんとまた二人で。 「来れるに決まってるだろ。行けない距離じゃないんだから、いつでも連れてきてやるよ」 そう約束してくれたとき、ちょうどマンションの駐車場に到着した。 もう9時を回っていて、ほとんどの車が駐車場に停まっていた。