「お孫さんのサイズは分かりますか?」
「えっと……そうねぇ。背丈はちょうど、あなたぐらいかしら……」
「わたしくらいでしたら、一番小さいこのSサイズがちょうどいいかもしれませんね。ですが……」
おばあちゃんは、「ん?」とこちらに目を向けた。
「お孫さんは今日いらしてないんですよね?」
「そうですね、孫は高校生でまだ学校なんですよ」
お孫さんが高校生……!?
そんなに大きなお孫さんがいらっしゃったなんて……もっと若いおばあちゃんかと思った……。
「本当は試着していただいた方がいいのですが……このまま購入していかれます?」
「やっぱり試着した方がいいですかね?」
「そうですね……ウチは比較的サイズが大きめで、Sサイズでも少し大きいと感じられる方もいらっしゃるので……」
「そうなんですか……。どうしましょう……」
おばあちゃんは、しばらく「うーん」と考えていた。
「じゃあ、今度の休みに孫を連れてきますね」
「今度の休み、ですか……。このワンピースは在庫限りですので、もしかしたらその頃には売り切れてしまうかもしれません」



