「え?なんで一緒に……意味が分かりません」
「あー、うん。そうだよなぁ……あはは。ちょっと驚かせようと思ったんだけど、いいや。うん、じゃーな」
そして、ヒラヒラと手を振って何処かへ行ってしまった。
……変な先輩。
いつも変だけど、今日は一段と変人さがパワーアップしているような。
しかも、先輩。
人待ちしてるんじゃなかったのか。
人待ちしているはずの先輩が遠く離れていく背中を見つめながら、そんなことを考えていた。
「……またカボチャ」
それから、街の中どこを歩いてもカボチャのオンパレードだった。
そう言えば、もうすぐハロウィンだったっけ。
ウチの店はあまりそういう飾りしてないけど、他のショップでは頑張っていたような。



