「まあ、麻菜の知らない人だからね。皆同じ大学のダメ男くんばっか」

「ダメ男?」


「そうよ。私にばっかアルバイトさせて、自分は働かないし。私が稼いだお金で生活費何とかしようとかするし。もう散々だったわよ」

「……春菜の恋愛話初めて聞いたけど。色々あったのね」


何て言葉をかけたらいいか分からず、ただこれだけ言うと。

彼女はまたグビッと一気にビールを飲み干した。




「まあね。それで他に好きな子が出来たからって、何故か振られるし。もう何なのよって感じ」

「何それ。最低じゃない」


春菜に散々貢がせておいて、他が出来たからポイッって。


彼女の感情が移ったのか、わたしまでヤケ酒したい気分になった。