「もしかして、春菜。好きな人出来た?」
「出来たっていうか、ずっといる」
「えぇっ!?聞いてないよ!」
「だって言ってないもの。もう2年くらい片思いしてるかなぁ」
少し照れながら話す彼女から、さっきのオヤジっぽさは消えていて。
素直に可愛いと思った。
「春菜って今まで彼氏、とかは……」
「もちろんいたに決まってるでしょ!私だってもう24なんだし。今までに彼氏の1人や2人」
ここでまた新事実が発覚。
わたしが知る限りでは、春菜に彼氏なんていたことなかったから。
彼女からこんな言葉が聞けるなんて、何だか不思議な気分だった。



