こんな偶然あり得るだろうか。


たまたま親友の春菜と休みが重なり、久しぶりに二人で出掛けようかと話をしていたのだ。


それを秀ちゃんに話すと。




「え?麻菜もその日休みだったのか。実は俺も休みとれたんだよ」

「そうなの?久しぶりだよね、休み被るの」

「そうだな……それで少し提案があるんだけど」

「うん……?」



秀ちゃんから提案だなんて珍しいなと思いながら、それに耳を傾けると。




「じゃあ、話してみるから。そういことでいい?」

「うん。わたしも春菜に話してみる」


秀ちゃんからの思わぬ提案に楽しみが倍増した。




そして、その提案というのは。

秀ちゃんの親友、彼のキャッチャーを務めていた溝口先輩がわたしに久しぶりに会いたいと言ってくれたらしい。


それで、昔の仲間で会わないかという提案だったのだ。