「何言ってるんですか、店長!店長が誘ったんだから、店長の奢りでしょーよ!しかも上司だし!」

「そりゃないって……今日、そんな持ち合わせてないんだよ」


「それならそこにコンビニありますから、下ろしてきてもいいんですよー?」



いつものことながら、強引な幸さんに店長もタジタジだ。


この様子だと、店長の奢りになっちゃいそうだな。




「お、おい、仲森。ここは公平に二人で割り勘するか」


何故か、ここにきて秀ちゃんに話題を振る店長。




「何が公平なんですか。嫌ですよ。それに俺だって今持ち合わせてないですから」

「そ、そこを何とか頼むって」

「何でですか……嫌なものは……って、あっ」



何かを閃いたような秀ちゃんは、ちらっとわたしを見ると、小さく笑った。


秀ちゃん……?