騙されてあげる~鬼上司に秘密の恋心~




こんな風に優しくされたら……

こんな風に触れられたら……




「この気持ちを隠しておくなんて、出来ないよぉ……っ!」



我慢していた涙が、滝のように流れ出して。

もう止められなかった。




「え、えぇっ!?ちょっ、麻菜!?」



そんなわたしを見て、慌てふためく彼に。





「好き……」



ついに、伝えてしまった。





「麻菜……いま……」

「好き!本当はずっと好きだったの」



今まで我慢していたものが、一気に溢れ出てきた。




「仲森さんのこと忘れたことなんてなかった!好きすぎてどうしたらいいか分からないくらいに!」



一気にしゃべり過ぎたせいで、息が上がってしまって……


目の前の彼も目を見開いて驚いている。