街頭に照らされたわたしは、その下でさらにきつく抱きしめられた。
「嘘。手に入れるまでは手出さないから」
「仲森さん……」
「でも……」
少しだけ離れた彼は、わたしの顎を持ち上げ自分の方に向けた。
「早く好きになってもらわないと、俺……暴走するかも」
真剣な表情をした彼の顔が近づいてきたと思ったら。
彼の唇が触れた。
わたしのおでこに。
「ひゃっ!な、かもりさん!」
「ふっ……いい反応」
「嘘吐き……手は出さないって言ったのに」
すると、おでことおでこをくっつけた彼は……
さっきよりももっと、真剣で熱い瞳をしていた。



