一瞬たりとも視線をそらせることが出来なかった……彼から。
無言のまま見つめ合い、まるで時間が止まってしまったように感じた。
どうしてだろう……
どうして嫌な予感っていうのは当たってしまうんだろう……
もしかしてこの人じゃないかって思ったりもしたけど、本当に再会してしまうなんて。
再会してしまった気まずさや、彼の驚きや切なさの混じった表情を見たら、やっぱり再会なんてしちゃいけなかったんだって。
そう思えてならなかった。
「もしかして二人は知り合いなのか?」
見つめ合うわたしたちと沈黙が続き、それを破ったのは店長だった。
お互いしばらく返答できなくて、再び沈黙。
「あ……実は俺たち……」
「いえ、店長。知り合いではありません」
「は……?何言って……」
ダメ……ダメなんだよ、秀ちゃん。
わたしとあなたは本当は再会してはいけなかった二人なの。
わたしとあなたは赤の他人、何の関係もない……その方があたしもあなたも傷つかないのだから。



