それから彼の行動はさらに積極性を増していった。
周りも驚くほどに、彼はわたしに関わってくるようになった。
「麻菜、今日これから飲み行かない?」
仲森さんからの突然のお誘い。
これにはわたしも戸惑いを隠せなかった。
だって、こんなに直球に誘われることなんて今までなかったから。
「あ、あの……今日は幸さんと約束があって」
用事がなくても断るつもりでいたけれど、今日はちょうど幸さんとの約束があった。
幸さんと飲みに行く約束が。
「ふーん。アイツとねぇ。おーい、田畑ー!」
すると、突然幸さんの名前を呼んだ仲森さん。



