「すみません!寝坊しました!!」



この声を聞いた瞬間、心臓がドクンッと大きく跳ねた。




嘘……嘘だ……

誰か嘘だと言って……




「仲森、また寝坊か?お前は社会人としての自覚が足りないんじゃないのか?しかもお前は副店長なんだ」

「すみません」



お願い……こっちを振り向かないで……

これは夢だと言ってほしい……夢なら早く覚めて……




「はぁ……全くお前ってヤツは。もうこの二人の紹介も済ませてしまったじゃないか」

「アメリカから来たっていう助っ人二人ですよね?本当すみませ……え?」




終わった……

遅刻していた男性がこちらを向いてしまい、視線が絡み合う。




ねぇ、神様。

これは許されないことをしてしまったわたしに対する意地悪ですか……?







「麻菜……」

「秀ちゃん……」