「じゃあ、家まで送りますよ。ついでに荷物持ちも」


「い、いえ!そんな!悪いです!」


「いいからいいから。僕、暇人だしね」


「でも……」



流川さんには何かと助けてもらってばかりで申し訳ないし……


返答を渋っていると、流川さんは優しく微笑んだ。




「じゃあ、こうしようか。荷物持ちする代わりに、僕に付き合う。これならどう?」


「あ、はい……でもいいんですか?」


「いいのいいの。僕も付き合ってもらうんだし。これでおあいこでしょ?」


結局わたしが折れて、流川さんに荷物を持ってもらうことになった。



前にも思ったけど……

やっぱり流川さんって紳士だなぁ。




「麻菜ちゃん、これから時間ある?」


「え?あ、はい。ありますけど……」