“女性に”をかなり強調させた春菜に流川さんは苦笑いだ。
全く、春菜ったら。
それから軽く会話を交わすと、春菜と流川さんがよく行くという居酒屋に到着した。
「今日は麻菜もジャンジャン飲んでよー」
「えー?だから、そんなに飲めないんだって」
わたしをからかうように、ふふふと笑った春菜が扉を開けた。
そして、春菜の後に続き、流川さんも入るのかと思ったら……
「どうぞ」
にこやかにドアを押さえて、わたしを先に中に入れてくれた。
「あっ……すみません。ありがとうございます」
何故かわたしは挙動不審になってしまって、始め扉を行ったり来たりしてしまった。
何やってんだ、わたしは。
「ははっ!麻菜の行動笑える」
「笑わないでよ、春菜」



