それからわたしは、すぐに身支度を整え春菜の元へ向かった。
彼女の隣には、スラッと背の高い男性が立っていて……
「あれ……?」
見覚えがある、この男性。
この人、今朝の……
「麻菜、この人が私の友達の流川(るかわ)さん」
「まさか春菜の友達だったなんて驚いたよ」
次々にショップの証明が落とされていく中、流川さんという男性を紹介された。
「わたしも驚きました。春菜のお友達だったなんて。今朝は本当にありがとうございました」
そう、この人は。
今朝、わたしを助けてくれた男性だったのだ。
「え?二人って知り合いだったの?」
ちょうどデパートを出たところで、春菜がキョトンとした表情で聞いてきた。
きっと初対面だと思っていただろうから、驚いても無理はない。
「うん。困ってるところを流川さんが助けてくれたのよ」
「そうだったのね。さすが女性に優しい流川さん!」



