能天気な幸さんらしい言葉だ。
いつもニコニコ笑顔で、幸せオーラ全開の幸さんだから言えるんだよ。
「何か悩みがあるんでしょう?私でよかったら、相談に乗るわよ」
わたしの向かい側にある椅子に腰を下ろした幸さんはこう言った。
幸さんは、わたしの過去も全て知っているし。
話してもいいのかな……
「あの……」
幸さんはわたしにとって頼りになるお姉さん的存在だった。
だから、つい話してしまったのかもしれない。
「どうしたらいいか分からなくて……」
「ジョンのこと?……それとも秀平のことかしら?」
仲森さんの名前が出て、思わず体がビクッと反応してしまった。
やっぱりダメだ……わたし。
「ど、どっちもです……」
「でしょうね……秀平もジョンも分かりやすすぎるくらいアピールしてるものね」



