騙されてあげる~鬼上司に秘密の恋心~




「あの中からキャラメル様が誰かなんて分からないわよね」


うーんと悩みながら、幸さんが言った。




「あっ!」

「なに?どうしたの?麻菜ちゃん」

「もしかして犯人は幸さんだったりしてー」

「何言ってんのよ!それを言うなら、麻菜ちゃんだって怪しいじゃない」



冗談で言ったのに、結構本気で返されてしまった。



でもその後、すぐに。

ふふっと笑った幸さん。


あっ、幸さん、冗談に乗ってくれたみたい。




それから閉店まで、お客様が途絶えることなく……




「今日の売り上げは結構いったんじゃない?」

「そうですよね」


ドキドキしながら、店長が計算してる今日の売り上げが出るのを待っていた。