「時々、不安で堪らなかった。おばあちゃんといた時もそうだけど、ユイと一緒にいると、もっと不安は大きくなった。オレは眠らないから、本当は長い夢をずっと見続けているんじゃないかって。こんな時に不謹慎かもしれないけど、オレ、今すごく幸せだよ。ユイに抱きしめてもらえるなんて。これが夢なら、ホント、覚めないで欲しい」
「夢じゃないわ。私もランシュも、ちゃんとここにいる」
「うん。そうだと信じたい。だからユイ、オレを覚えていて。ずっとじゃなくていいから。時々思い出して。オレがここに生きていたっていう証に」
一際強く抱きしめて、ランシュは腕をほどいた。
止められない。
そう悟った結衣も、仕方なく腕をほどく。
ランシュは結衣の頬に手を添え、流れる涙を親指の腹で拭った。
けれど拭う端から、涙は止めどなく溢れ出す。
困ったように苦笑して、ランシュは見つめた。
「もう泣かないで。ユイを泣かせた事が知れたら、オレが先生に怒られちゃうよ」
「そしたら私がロイドを怒ってやるわ。だって元々ロイドのせいだもの」



