その達観したような穏やかな笑顔が、結衣の漠然とした不安をかき立てる。
ランシュとロイドは、ゆうべ話し合って仲直りをしたと聞いた。
これからも一緒に暮らしていく上での障害はなくなったものだと思い、結衣は安心しきっていた。
わざわざ突貫で作ったロボットを、プレゼントしてくれる理由も気になるので尋ねた。
「どうして突然プレゼントをくれるの?」
ランシュは言いにくそうに言葉を濁す。
「えーと……。オレのプレゼントはなんでもうれしいって言ってくれたから、ユイには色々お世話になってるし……」
嫌な予感がして、結衣はランシュの腕を両手で掴んだ。
「もしかして、出て行こうとしてるの?」