ロイドが仕事に出かけた後、結衣は洗濯のため二階へ向かった。

 今日から掃除はマカロンがやってくれる事になっている。
 とりあえず調整も兼ねて、ランシュの監督の下、一階の掃除をさせる事にした。

 蒼太は眠そうな顔で、マカロンの邪魔にならないように、ソファの上に足を上げて、その様子を眺めていた。

 洗濯機をセットして一階に戻ってみると、マカロンはすでにリビングの掃除を終えて、ダイニングに移動していた。

 昨日、試運転をした時にも思ったが、マカロンは案外動きが速い。

 ランシュは少し離れたところに立って、マカロンの様子を真剣な表情で眺めていた。

 一方蒼太は対照的にトロンとした目で、ぼんやりとマカロンの動きを追っている。


「マカロンの調子はどう?」


 結衣が尋ねると、ランシュはマカロンを見つめたまま答えた。

「問題ないよ。後で二階もやらせるから、ユイはお菓子を作ってていいよ」