失踪から三年経てば、死亡したものとして役所に届ける事が出来るので、来年になればこの部屋も片付けられるのだろう。
だが、実際にランシュは生きている。
今でさえランシュは、身を隠すために誰かに縋らなければ生きていけない。
死亡した事になってしまえば、クランベールでの生活は益々困難なものになるだろう。
ランシュが生きていた事、元気になった事は、ロイドにとって素直に、嬉しい事だ。
局にいた頃のランシュには慕われていたし、彼の才能をロイドは高く評価していた。
ランシュが遺伝子に刻まれた宿命の呪縛から解き放たれ、その才能を存分に発揮する様を見てみたいと思っていた。
今、それは可能になっている。
ランシュがおとなしく局に戻るなら、時間はかかるかもしれないが、なんとか彼が職場復帰できる道を探りたいと思う。
けれど本人に、局へ戻る意思はないらしい。
それどころか、復讐を企んでいる。



