ランシュは申し訳なさそうに項垂れて、上目遣いに見つめる。
「ホント、中途半端でごめん」
「いいのよ、気にしなくて。だってランシュ、そっちの方が楽しそうだもの」
「え……そんな事……」
「別にイヤミじゃないの。ランシュ、この間の夜不安そうにしてたから、そんな風に楽しそうにしてると私も安心するのよ」
「うん。ありがとう」
ランシュに笑顔が戻り、結衣はテーブルの上を覗き込んだ。
「何作ってるの?」
ランシュは困ったように頭をかく。
「それが、まだ分からないんだ。設計図にも全体図がないし」
「それで作れるの?」
「一応、連結する部分は分かるようになってるから。ユイを手助けするロボットだって」
「へぇ、何かしら? 楽しみね。じゃあ私、店の準備があるから」
結衣がその場を離れると、ランシュは再びソファに座って、謎のマシンに没頭し始めた。
その様子にチラリと目を向け、結衣は開店準備のために店へ向かった。