食事を終え、ロイドは鞄を持って玄関へ向かう。
 しばらくは毎日帰りが遅くなるので、夕食が必要な時に連絡をする事をユイに告げた。

 挨拶のキスをして出かけようとすると、ユイが思い出したように手を打った。


「そうだ。ゆうべソータから手紙が来たの。三日後から夏休みになるから、こっちに遊びに来たいんだって。人捜しマシンの申請、お願い」

「わかった」


 返事をして玄関を出たと同時に、ロイドの気持ちは一気に高揚する。

(そうか、ソータだ!)
 どうやら、こちらに風が向いてきたようだ。

 ロイドは少しウキウキした気分で、科学技術局へ向かった。