取材の対応は副局長に大半はまかせているものの、しばらくは休みも取れそうになかった。
そんな状態なので、家にいてランシュを見張っている事が出来ない。
これ以上ユイがランシュと親しくなりすぎないように、ランシュに仕事を与える事にしたのだ。
とはいえ、ユイにも出来る事は、ユイが手伝って、益々仲良くなりかねない。
ユイには出来ないけれど、ランシュには出来る事。
つまり機械いじりだ。
今は部外者となったランシュに局の仕事をさせるわけにはいかないので、ロイドが趣味で作ろうとしている物を、代わりに作ってもらう事にした。
部屋の外から声をかけたが返事がない。
中を覗くと、ランシュの姿はなかった。
すでに一階に下りているようだ。
ロイドは箱と鞄を持って、一階へ下りた。
リビングにもダイニングにも、ランシュの姿は見えない。
トイレにでも行ったのかと思っていると、奥のキッチンからユイとランシュの声が聞こえてきた。
怪訝に思い覗くと、朝食の支度をするユイの側で、ランシュが泡立て器でボウルの中身をかき混ぜていた。
どうやらお菓子作りを手伝っているようだ。



