甘い香りに鼻腔をくすぐられ、ロイドは目を覚ました。
いつもならユイが声をかけるまで、ゴロゴロしているところだが、今日は目的がある。
ロイドはベッドから出て身支度を整えると自室へ向かった。
部屋の隅にいくつか置いてある、箱の中身を確認する。
床に広げておいたら掃除が出来ないとユイが文句を言うので、それぞれのマシンごとに箱に入れて積み重ねてある。
箱の中にはマシンを構成する部品と、設計図が入っていた。
ほとんど手付かずの箱を選んで、ランシュの部屋へ向かう。
ゆうべ遅くなると連絡をした時、ユイから少し話を聞いた。
ランシュの服を買うために、二人で街に出たらしい。
ロイド自身忙しくて、ユイと話をする時間すらろくにないのに、そんな楽しそうな事をさせてたまるかと思う。
なにしろこのところ科学技術局は、複数の研究室から次々に研究成果の完了申請が上がってきている。
ロイドはその確認と承認に追われて、自分の研究課題にも手をつけられない状況だった。
おまけに承認された成果物が公表されると、その関連分野の企業や雑誌社、国の関連機関から、取材や問い合わせが殺到し、その対応もしなければならない。



