PMー6:00ーー



居酒屋「飲兵衛」が開店する

なんとも飲んだくれそうなネーミングの居酒屋だ

そんな飲兵衛だが仕事に疲れたサラリーマン達には癒しの場となっている
旨いつまみに生ビール
仕事のグチに家庭のグチ
綺麗なお姉ちゃんの話まで
テーブルごとに話は違うが
みんな1日の疲れを吐き出してることに違いはない


飲兵衛は客層から見ると
若者がワイワイと騒ぐ店と言うよりは
40代以上のオジサマ達のオアシス的存在だ

そんな中カウンターに座る若い2人
見た感じ20代後半というところだろう

みんなのオアシスである飲兵衛で
なぜかいがみ合っている2人
店長も少し気になっているようだ

「んだとぉ!お前じゃあ、ナナコさんと一緒に食事したって言うのか!?!」

「はっ所詮お前みたいな奴はナナコさんに相手にされないでスルーされるのがオチだろ!」

ガハハッと下品に男は笑う

「クソ!!」

目の前で悔しがっている男を見下したようにニタァと笑うと更に追い詰めるかのように話を続ける

「俺が一歩リードってところかな?ま、せいぜい頑張りな!」

またガハハッと豪快に笑うと手元にあったジョッキを一気にかたむけた