桜並木の下で 下 ~十月から三月~





 そのときだった。




 首に腕が回された。



 首締まる!!



 私は、泣き顔を隠すのも忘れてしまった。




「え…」



「バカで、悪かったな」




 私の後ろにいるのは…



「翼…なの?」




 言ってから、即否定。



 だって、翼はロンドンに行っちゃったんだよ?



 ここにいるわけが…。