そんな二人を見ていると、知らないうちに涙がこぼれていた。
「?…奏音さん?」
それに気づいた珠花が、心配そうな表情を浮かべて俺を呼んだ。
その時、俺の存在に気づいていなかった朔乃の肩が、少し揺れた。
「あ、いや、…ごめん、気にしないでいいから」
そんな風に言われたって、気にするだろう。
案の定、珠花が納得の行かない顔をしていた。
そうやって、自分のことより人のことを気にかけるのは、姉様譲り。
自分より人を優先することがほとんどだった姉が、唯一我が儘を押し通した、それが朔乃と珠花。
命を懸けて、人生を懸けて、守った宝。
「朔乃、珠花。…こんなことになってからなんて、遅すぎるのは分かってる、謝っても謝りきれない。だけど、…いや、だからこそ、一生を懸けて償いたい。二人のこれからを、傍で見させて欲しい。二人の不安を、俺達が背負って行きたい。二人が幸せになれるように、手助けさせて欲しいんだ」
今さら何を言ってるんだって、遅すぎるって思うかもしれない。
だけど、

