夜明け前



やっと姉様達に会いに行行ける。


姉様はどうしているだろうか。


本当に小さな時に、この手に抱いた双子はどんな風に成長しているだろうか。


再会したら、まず謝りたい。


共に過ごせなかった時間を埋めて行きたい。


また、家族として心を繋ぎたい。


そう思っていたのに。


姉様との久しぶりの再会は、別れのための再会だった。


昔好きだった温かく優しい眼差しは、母親の眼差しに、幼さが残っていた表情は大人の女性へと成長していた。


―分かっていたことなのに、月日が経ったんだと、痛感した。


もっと早く会いに行けば、迎えに行けば、こんな結果にはならなかった?


ベッドに腰掛ける姉様を見たとき。


『そうちゃん』


そう笑って、昔と変わらない呼び方で俺を呼ぶ声に、泣きそうになった。


『…姉様、久しぶり。………ごめん』


頭が真っ白になって、話そうと思っていたことなんて全て消えてしまった。