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彼女達がいなくなってから、長い時間動けないままでいたようで、気がつけば窓の外は暗くなっていて、体は濡れて冷え切っていた。
「…とりあえず、荷物運ばなきゃ」
運んでいる間も体調は悪くなって行く一方で、体が鉛のように重くて、なんだか泣きそうだった。
「…早く帰らなきゃ」
―さくが心配する。
ただでさえ迷惑かけてるのに、しっかりしないと。
そんなことを考えながらなんとか荷物を運んで、もう先生以外いなくなった静かな学校から帰ろうと門をくぐった時、
「しゅー?!」
制服のまま走ってくるさくがいて、
「帰ったら、いないから、心配、した」
息を切らしながらそう言うさくを見ていると、我慢していた涙がこぼれた。
「さく…」
「?しゅー、どうしたの。…なんで濡れてるの」
そう言って顔を歪めるさくに、
「…ごめん、ね。さくばっかり我慢させて。私自分のことばっかりで、ごめんなさい」
気づけばそう言っていた。

