夜明け前



私が美味しくランチタイムしているその時、さくはといいますと。


「...猫」


なんで、3D。


「さく、今日のお前の弁当どんな、の…」


「…...猫、好きだったんだな」


「いや」


嫌いじゃないけど、でも、好きだったとしても、わざわざ弁当にはしないでしょ。


てか千里さん。俺のこといくつだと思ってるの。


その前に、俺の性別勘違いしてない?


「…...笑いたかったら笑えば」


「…ぎゃははは!さくがキャラ弁!猫!」


「…ぶはっ」


…朝、やけににこやかにランチバックを渡して来たな、とは思ってたんだ。


でもまさかこれだったとは。


抜かった。


しかも、めちゃめちゃ完成度高いし。


…まぁ、しゅーが喜んでそうだし、いいんだけど。


ぐさっ


「「あ、顔!」」


...だけど、なんか腹立ったから顔から食べてやった。


...猫さん、君に罪はない。許せ。


「...あ、美味しい」


ちなみに。


中身はチキンライス。


外側は、卵で包まれた猫さんであります。


ちなみにトラ柄。


てゆーかトラ。


『やばー、俺天才!』


ちーちゃん天才!