夜明け前



「…つのぴーってまさか、前の学校の珠花の担任、か?」


「……!」


なぜバレた?!


「いや、珠花。俺直接会ってるし、つのぴーってどう考えても角田先生だよな」


「……ふむ」


それはまぁそうね。


「……そうか。じゃあ俺のことは啓太先生で。ね」


啓太先生……、響きがなぜか素敵。


「……やっぱりつのぴーとは違う」


「……ぶっふ」


もうさくが吹き出すの飽きた。


「……本城」


「どうした?けい」


「可愛いんだけど」


「………」


「やっぱり?けーたくんもそう思うよね?うん、可愛いんだよ本当にー」


「…おい、」


「ひぃ!なにそのえげつないオーラ!」


「担任変更希望」


「いやいやいや、漢字だけ並べないで!会話して!」


「…担任の変更を希望する」


「あんまり変わってないけどね?!…ひぃ!大分改善されました!はい!」


「変更なんて無理だよ本城。俺が担任なんだ、安心して任せろよ」


「………すっげーやだ」


そーちゃんがうなだれてる。