「……姫が可愛すぎて、外に出したくない。他の奴らに見せるのが勿体ない。自分達より大切な人が出来たら堪えられない。可愛くて可愛くて、仕方ない。……そう思ってるんだよ。皆ね」
もちろん俺も、と言って彼女の表情を見れば、瞬きが増え、顔色は真っ赤な薔薇色に変わって行く。
そして、漫画ならプシューっとした音が添えられるであろう様子で、俺の肩に顔を埋めて来た。
頭がフリーズしたご様子。
はは、ちょっとやり過ぎた?
まぁ、可愛いし癒されるしいいよな〜、とギュッと抱きしめていい子いい子していると。
「………」
右の方から氷点下の視線が三つ突き刺さる。
やっと気が付いたか、単純馬鹿共め。
さらっと視線を流してやれば、あれよあれよと攻撃がかかる。
「…おい、千里。なにやってるんだ」
「…なにって、抱っこ?」
「そうか、抱っこか。そうかそうか、……今日からお前の寝る場所はベランダだ、わかったな」
「……えー、そーの卑怯者ー」
「その言葉ありがたく頂くよ」
わ、マジで黒い笑みだよ。

