夜明け前



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あれ、姫の顔が膨れっ面。


完璧勘違いしてる。


いくら可愛いって言われても気付かない。


全くの無自覚。


さっくんと似てるけど、また違うんだよな。


どちらかと言うと…父親似?


誰かはわからないけど。


さっくんが和風、なら姫は洋風とでも言おうか。


色素が薄いのはどちらも父親似だけど。


「…姫、なに膨れてるのー?こっち向いてごらん」


姫の両頬をふわりと挟みこんで、こちらへ向ける。


その表情はいかにも不満げ。


上目遣いで膨れっ面。


本当、やんちゃな子猫にしか見えない。


「……不細工でいいもん」


ツーン


その効果音がピッタリ合う仕草。


マージで可愛いんだけど。


あの三人はまだ会議中。


その様子を見て益々ご機嫌斜めになる姫。


「……知らない」


ムッスー


今度はこれ、ピッタリ。


クスクスと笑いをこぼしながら、姫を膝の上へと抱き上げる。


向かい合わせに座らせて、柔らかな髪に触れながら、耳元で囁いてみる。