「でも双子だけど、朔乃くんは違うよね!」
「だよね、爽やかでできてます!って感じ」
「カッコイイよね。…王子様って呼びたい」
「優しくて爽やかで、賢くて、運動神経良くて、カッコイイって!」
「完璧じゃんね!」
「ねー」
「本城さんいいなー」
「双子だけど本当、全然違うよね」
「「ねー」」
…めんどくさい。
わかってるよ、さくがすごいのは。
羨ましいっつーの。
それに……
ガラッ
「!」
「ぁ…、本城、さん」
「まだ、いたんだ…」
「……」
「本城さん…?」
かばんを持ち、出口に向かい、廊下へ出る前にくるりと振り向いて。
「…私に関しては、大体あってる。…けど、母様のことを好き勝手言うのは、許さないよ」
「「「……」」」
「…じゃ、また明日」
ガラッ、ガララ
(((…やっばー;)))
私を理解してくれるのは、母様とさくだけでいい。
これからも、ずっとそれでいい。

