あの日から早いもので1ヶ月が過ぎた。

「もう6月も終わりだね?」

「早く小遣い日が来ないと俺死んじゃう…」

教室で俺とルイが菓子パンを食べながら話していた。

「ねぇねぇ、カズキくん?」

こちらはお隣の席に座る中川さん。

「ん、何?」

「ミッキーって人見てみたいんだけど?」

「ばっ!」

「あんにゃろうの名前を口にすんな!!」

結局あれから、牧野先輩はビビってしばらくは体を休めると言ってアクションを起こしていない。

そしてあの次の日知ったのだが、ミッキーと冴島くんはよくバイクの知り合いの家でバイクを借りて乗り回してるらしく、週に2,3日しか学校に来ない事も知った。

「今日はカズキくん学校来てるんだから、ミッキーって人も来てるんじゃないの?」

「いや、毎日会ってる訳じゃないって?」

そして俺もキックに熱中していて、週に2,3日しか来ない日々が当たり前となっていた。

「だからあいつの名前を口にすんなっての!!」

そしてルイは打倒松戸くんだったが、ケガも治らずに次の日に挑み、しばらく入院していて先週から学校に戻ってきた。

「松戸くんの名前は?」

「あいつは…まぁ許す!」

正確にはこっそり毎日の様に見舞いに来てくれたらしく、許したそうだ。