アキ「行ってきます」 そう言って私――鎖部秋は1人暮らしの家を出ると 春らしい暖かい風が胸まである髪を揺らした。 今日は月光奏学園の始業式。 ――月光奏学園。 音楽科と体育科に分かれており、それらを極める人々が集まる特別な学校。 広大な敷地をとるために田舎のド真ん中に建っている。 私は入学が決まったと同時に親元を離れ、学園から少し距離のある小さな一戸建てに住み始めた。 アキ「風が気持ちいい…」 新しい制服に身を包み、自転車をこぎ、学園へと向かう。