「雷斗くん…


帰ろっか……」


「なんで?」


だって


「雷斗くん、楽しくなさそうなんだも
ん」


涙が溢れた


「そんなこと…」


「あるよ
だって笑っても悲しそうなんだもん」


「…ッ」


あたしといても…


「つまんなそうだもん」


「…そうだな


今日は帰るか…」


やっぱり?


「帰ろっか」


あたしたちの初デートは結局


なかったようなものだった