俺は、彩海の彼氏の琉斗と仲が良かった。


俺の事を1番に理解してくれてた。


俺は、梓紗の話を何度も琉斗にしていた。


今までのこと全てを。


俺は、屋上に琉斗と彩海の3人で居た。


彩海とも俺は仲が良くて話をしていた。


そんなある日だったんだ。


梓紗との連絡が一切取れなくなってしまった時…………。


「どうしてなんだよ。」


俺がポツリッと呟いた言葉に彩海が気が付いた。


「そんなに落ち込んでどうしたの??」


「またあの子か??」


2人はいつものノロケ話だと思ったんだろう。


呆れ顔で俺の話しに耳を傾けてくれた。


俺はゆっくりと話した。


その時に彩海の表情に気が付いていれば……………。


「ねぇ、その女の子の名前は??」


何故かこの時の彩海の顔は苦しそうだった。


声も少しだけ震えていた。


なのに、そんな些細な『変化』に気付けなかった。


「梓紗って言うんだ。」


その時の彩海の表情は……………。


「あ…………ずさ…………。」


何度、思い出そうとしても出てこないんだ……………。