Heart ✰番外編✰





「夏起くん、本当にあたしのことが好きなの??」


「だから、告白したんだろ。好きだよ。」


夏起くんの顔は恥かしさからなのか、真っ赤になっていた。


「じゃあ、1つだけお願い聞いてくれる??」


「別に1つじゃなくても良いよ。何でも聞く。」


「……………あたしが今、抱いてって言っても??」


「………………えっ…………。」


さっきまで笑顔だった夏起くんの顔から笑顔が消えた。


「あたしのこと抱いて??」


「……………冗談はやめろよぉ~。」


夏起くんの顔は笑っているようだがあきらかに動揺している。


「冗談だと思う??」


あたしは夏起くんを真っ直ぐに見据えた。


夏起くんはあたしから瞳を逸らした。


「瞳、逸らさないで。」


あたしは夏起くんに身体を近づけた。


お願い、今だけは『あたし』を見て。


今、2人しか居ないこの場所で他のことなんて考えないで。


あたしは、誘い出すかのように挑発的に顔を近づける。


夏起くんはゆっくりと顔を近づけてくる。


「………………答えは??」


夏起くんは熱っぽい瞳であたしを見ると。


「……………好きだよ、梓紗。」


そう言ってあたしにキスをした。



初めてのキスは『切ない』想いしかないキスだった。